第5回

デバイスフリー時代の新しい調査設計(3)

「Mixed-Mode Research (スマホ・PC併用調査)」について

デバイスフリー時代の新しい調査設計(3)執筆 : 植村 史明

Mixed-Mode Researchにおける調査票の作成の考え方

前回(vol.1vol.2)までに、Mixed-Mode Researchの実施にあたり、1:調査画面の設計、2:スマホ回答とPC回答の集計・分析の考え方を中心にご紹介してきました。
第3回目では、Mixed-Mode Researchにおける調査票作成上の基本的な考え方をご紹介します。

調査票の作成上の考え方は、主に以下の2つに集約されます。
1:スマホ画面に一覧性をもってフィットさせること
2:質問文は、意図が誤解なく伝わる必要最小限の書き方をすること

この2点についての詳細は以下の通りです。

  1. スマホ画面に一覧性をもってフィットさせること
    対象者の回答負荷を抑え高い回答品質を維持するためにも、「スマホ画面での一覧性」を確保することが大切であると考えます。そのために、できる限り以下のことを推奨します。
  • 1質問は、1画面で収める
  • 質問文は、1行~3行を目安に止める
  • 選択肢は、改行することなく、数もスクロールをする必要がないように11~12個を目安に留める
スクロールの回数
 
     
  1. 質問文は、意図が誤解なく伝わる必要最小限の書き方をすること
    質問文の短縮化にあたっては、伝えたい質問の意図を変えることなく簡潔な表現を心がけることが大切です。その上で、質問文を作成する上での留意点として以下のポイントが挙げられます。
  • 主語が明確な場合は、主語を省略する
  • 必要最低限の敬語は残す (敬語を使わない文章は、対象者の心証を損なう恐れがある)
  • 重要箇所は、ハイライトする(文章の長さを抑制しながら、誤解が生じるリスクを減らす)
  • 広告やコンセプトを呈示する際の冒頭説明文はできる限り短縮する

この中で、特に敬語については、以下のように3つの質問文形式にて、モナディック方法による実験調査を実施しました。

モナディック方法による実験調査

いずれの質問形式においても広告視聴経験の調査結果の有意な差は見られませんでした。ただし、敬語を使っていない(3)の極端な短縮タイプの質問文を回答した対象者からは回答後のアンケートの結果からやや不快感が見られたことから、弊社としては、質問文には最低限の敬語は必要であると考え、(2)の短縮タイプの質問文形式を推奨します。

上記の質問文作成のポイントをもとに、従来の質問文を短縮したものを例としてまとめると以下の通りです。

従来の質問文

ここ数年、スマホからの回答が急激に増加し今後もこの傾向は続いていくという環境において、高品質のスマホ回答を得るためには、従来の質問文作りの考えから脱却し、スマホから回答する対象者に配慮した質問文作りは、取り組むべき重要な課題として位置づけられると考えます。

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